淡路島産の新海苔を、お出しする直前に炙って使用しております。
乾海苔という、少し黒っぽい状態の海苔を仕入れてきて、炙ると香ばしい香りとともに少し緑がかってパリッとした焼き海苔になります。

炙りたては格別、香りも引き立って、海苔の旨みと出汁の旨みの相乗効果をお楽しみいただけます。
淡路産の海苔は香りが高く、旨みが多く、パリッとして破れにくいと言われています。流れの早い明石海峡の影響で、他の産地とは違う栽培方法をとっているそうです。
メニュー開発の話
花巻
昔からそば屋の種物としてポピュラーです。海苔の香りを楽しむために、ふた付きの丼で提供されます。
老舗といわれるお店では、意匠を凝らした特注のふたを準備して、季節のお楽しみとされています。
うちのような小さい店で、それは難しいので、懐紙をふたの代わりにさせていただいております。
新海苔せいろ
冷たいそばの上に海苔を乗せてというメニューは、いわゆるざるそばとしてポピュラーです。
もちろん、それはそれでおいしいのですが、そばの香り、海苔の香り、両方とも楽しみたい場合は少し都合が悪いと昔から思っていました。
そこで、海苔は炙った後、香りを立たせるために温めたお汁に入れ、フタをしました。
それによって、そばの香りを楽しんでからフタを開けて海苔の香りを楽しんだり、フタを開けて、海苔を2、3枚つまんでから、おもむろにそばに取り掛かるなど、様々な楽しみ方ができるようになりました。
